治療
がん病巣の深さ、広がりによって病期(ステージ)が決まり、どのような治療を行うかが決まります。
膀胱がんの病期(ステージ)分類については「病期(ステージ)分類」をご覧ください。
筋層非浸潤性膀胱がん(0a期、0is期、Ⅰ期)
内視鏡手術(TURBT)

薬剤を膀胱内に直接注入

筋層浸潤性膀胱がん(Ⅱ期、Ⅲ期)
手術

薬物治療(補助療法)

転移性膀胱がん(Ⅳ期)
薬物治療(点滴、飲み薬)
薬物治療は、薬を投与して、がんの増殖や成長をおさえる治療法のことです。
そのほとんどが点滴で薬を投与しますが、Ⅳ期の膀胱がんでは飲み薬が対象となる患者さんもいます。
飲み薬が使用できるかどうかは、遺伝子検査で確認します。
詳しくは「がん遺伝子検査とは?」をご覧ください。

※痛みを和らげるために放射線治療を行うこともあります。
薬物治療の種類
細胞障害性抗がん薬(点滴)
細胞が増える仕組みを邪魔することで、がん細胞を攻撃する薬です。

がん以外の正常な細胞も
影響を受ける
分子標的薬
がんに特徴的な分子を標的として、がん細胞を攻撃する薬です。
- 小分子化合物(飲み薬):がん細胞の中に入って、細胞を増やす信号が伝わらないようにします。「FGFR阻害剤」などがあります。
- 免疫チェックポイント阻害薬(点滴):免疫のブレーキを解除することで、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようにします。
- 抗体薬物複合体(点滴):「抗体」を使ってがん細胞に結合し、がん細胞の中に細胞障害性抗がん薬を届けることでがん細胞を攻撃します。

がん細胞に特化して作用
その他に、上記のような治療を行わずに、症状などを和らげる「ベストサポーティブケア」という治療法も選択できます。