医療費負担を軽減する制度

監修:帝京大学医学部 泌尿器科学教室 主任教授 中川 徹先生

医療費負担を軽減する制度

監修:帝京大学医学部 泌尿器科学教室 主任教授 中川 徹先生

高額療養費の支給をうける流れ

高額療養費制度を利用するには、治療前・治療中に「限度額適用認定証」の申請をするか、治療後に高額療養費の支給を申請するか、どちらかの方法で手続きします。なお、マイナンバーカードを健康保険証として利用する場合は手続き不要になります。

治療前・治療中に手続きをする場合

医療費が高額になることがあらかじめ予想される場合には、「限度額適用認定証」を事前に入手しておくことで、病院の窓口で支払う金額を自己負担限度額にすることができます(図1)。
年齢・所得により手続きが異なります。
なお、70歳以上の方で、所得が「現役並みⅢ(年収約1,160万円以上)」の方と「一般」の方は、「限度額適用認定証」の申請は必要ありません。

申請に必要なもの(保険者や申請者により異なります)

  • 限度額適用認定申請書
  • 所得がわかる書類(市町村役場が発行する非課税証明書など)
  • 健康保険証や資格確認書など
  • 本人確認書類と個人番号(マイナンバー)確認書類
  • その他、保険者(健康保険組合など)に指定されたもの

手続きの流れ

  • ① ご加入の医療保険に、限度額認定証の交付を申請します
  • ② ご加入の医療保険から、限度額認定証が交付されます
  • ③ 医療機関に保険証や資格確認書と限度額認定証を提出し、自己負担限度額のみを支払います

図1 治療前・治療中に手続きをする場合の流れ

治療後に手続きをする場合

限度額適用認定証を利用せず、高額な医療費を支払った場合は、高額療養費の支給申請をすることで、後日、自己負担限度額を超えた額が払い戻しされます(図2)。
申請時には医療機関の領収書が必要になる場合があるため、大切に保管しておきましょう。

申請に必要なもの(保険者や申請者により異なります)

  • 高額療養費支給申請書
  • 健康保険証や資格確認書など
  • 医療機関の領収書
  • 被保険者(世帯主)の振込先がわかるもの
  • 本人確認書類と個人番号(マイナンバー)確認書類
  • その他、保険者(健康保険組合など)に指定されたもの

手続きの流れ

  • ① 医療機関の窓口で自己負担分の医療費(1~3割)を支払います
  • ② ご加入の医療保険に、高額療養費の申請を行います
  • ③ 医療保険から自己負担限度額を超えた金額が払い戻されます

※2年前に支払った医療費までさかのぼって申請できます

図2 治療後に手続きをする場合の流れ

参考

  • ・厚生労働省 高額療養費制度を利用される皆さまへ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html)(2025/1/20閲覧)
  • ・厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22682.html)(2025/1/20閲覧)

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